「出稽古に行け! 行け!」と言われ、その成果があるのは、
なにも遠藤や逸ノ城などの関取だけではないわなぁ。
今日は、たまたま行った田子ノ浦部屋に、
武蔵川部屋の若い力士3人が出稽古に来ていたの。
今月、田子ノ浦部屋がお引っ越しをし、
同じ江戸川区の小岩ゆえ、ご近所さんとなったのだ。
昨日に続いて2日目の出稽古だったんだって。
「あれ? ケンタ(四股名は武拳)がいるわ?」
田子ノ浦部屋に同期生の力士がいて、彼とガンガン稽古してたケンタ。
頭からぶつかってひたすら前に出て、押して押して・・・強いじゃん!
入門したての頃、土俵で仕切って「こ、こ、怖いですぅ」と思わず後ずさりしてしまい、
親方や兄弟子たちを爆笑させた逸話を持つケンタくん。
(ちなみに、あの遠藤と同期ッス)
まるっきりの相撲初心者(スポーツ経験なし)の子が、嘘のよう。
わずか2年でここまでできるようになるんだ、と涙ちょちょぎれ。
武蔵川部屋は、もちろん新しい部屋なので、まだ関取はいない。
だから、大関稀勢の里と高安の大迫力の三番稽古、
ベテラン若の里が、黙々とこなす基礎運動。
関取の稽古を間近で見るのも、
貴重な経験に違いない。
そして関取たちに水を付けたり、タオルで汗を拭いたり、
タイミングを見て砂を払ったりする若い衆の仕事を知り、
「関取との接し方」も勉強になるのだな。
武蔵川部屋では「部屋頭」となる、三段目の武蔵国がいる。
カラダも大きく部屋の中では今、一番強い。
でも、そんな彼が、出稽古先では高安の胸を借りてまるで子どものように扱われ、
ドロドロにされて悲鳴をあげる。
でもね、でもね。
その高安が、憧れの関取が・・・やはり大関に転がされて砂にまみれ、
ドロドロにされているのよ。
「稽古は番付関係ないんだ・・・」
と気がつくだろうな。
稽古が終わったあと、高安が序二段力士のケンタに、
ずっと話し掛けていました。
どうやら、とてもいいお話をしてもらったらしい(ここではナイショ)。
自分の師匠って、特別な存在なのよね。
弟子にはとても厳しいし、手放しであんまり褒めてくれなかったりもするけれど。
だからこそ、若い力士にとっては、
他の部屋の親方や関取たちの、ちょっとした励ましやアドバイスって、
思いがけずにうれしいし、身に染みてありがたいものだと思うの。
出稽古を受け入れた先の田子ノ浦部屋も、今は力士数が少なくなったし、
双方の若い子にとって、お互いとてもいい稽古になるはず。
相乗効果。
何より、関取衆の「一門や部屋に関係なく、若い力士に対する温かい目」も感じたわ。
いいねぇ、出稽古って。花子、最近は稽古が足りないッス。
四股ならぬ、地団駄踏んでばかりでさ。
よし。来年は出稽古に!・・・花子どこへ行く。
(ブログ、読んでくれた方。今年もありがとうございました)