30 Sep今日は長いわよ!? 「朝青龍のガッツポーズはなぜダメなの?」

昨日は、本場所を終えて「気力体力の限界!」で、
家でゴロゴロしていたら、突然ラジオ出演のお声がかかり。

「朝青龍のガッツポーズはアリかナシか?」ってテーマで、
TBSラジオの「アクセス」https://tbs954.jp/CGI/ac/btt/btt_talk.cgi
にゲストとしてお邪魔してきました。
リスナーからのアンケートを集計して、一部リスナーと「バトルトーク」
と銘打ち、テーマについてあれこれ意見を交わす、画期的な放送です。

渡辺真理ちゃん、可愛かったなぁ。
ラジオだからかスッピンで。
ラジオって何回か出てるんだけど、ほとんど打ち合わせ無しで、
資料と進行表を渡され、「こんな感じで~」って「ぶっつけ本番」なんだよね。

ブースに入ると、「花子さんと同じ年なんですよ~!」なんて、
すんなり懐に入り込んで来てくれて、スッピンで力んでない彼女を見たからか、 私もまったく緊張しないでおしゃべりできた。
・・・真理ちゃん。プロですな。 (今度・・・飲もうな。=すぐこれだ~)
この日の「トーク・パーソナリティ」だったノンフィクションライターの藤井誠二さんも、過不足ない、穏やかな,本当にバランスのいい方。(ライターとしても、この方の文章、好きなんだ。お会いできて光栄でした。(今度・・・飲)

でも。
上手におしゃべりできなくて、H川さん(おふたりいるの)ずびばぜんでじだ~。

やっぱ花子の土俵は「書くこと」だ。

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私も、実はひとりで、先週落語・・・違う。千秋楽後!
からずっと「朝青龍のガッツポーズ」問題を、
もやもやしながら考えていたんですわ。
そんなタイミングで声が掛かったから、「皆さんの意見を聞きたいな」
と出演する気にもなったのね。

千秋楽の優勝決定戦の直後に武蔵丸とも話したんだけど。
「土俵の上では絶対ダメだよ~。土俵下りたら、別にいいんじゃないのかな?」
って言ってたな。ハワイ出身の西郷隆盛が。

結局は、この武蔵丸親方の一言に尽きるのかもしれません。
・・・今の時代は、ね。
相撲以外でも、よく落語や講談の重鎮の取材をする機会が多い花子。
皆さん口を揃えて、「古きよき伝統は守り、残しつつ、後世に継承してもらう部分は大事に。でも今の時代に合わせて新しく変えていかなければ、大衆・伝統文化は残れないんだよ」っておっしゃる。

深くうなづく。

.そこで。
はたして、「ガッツポーズはダメ」ってのは、相撲界において「残していくよき伝統のひとつ?」
はたまた「新しく変えていい部分なの?」って、そこで花子は考え込んでしまうのだ。

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いろんな意見がある。
ただね。
相撲好きが高じて、わざわざ東北の大学院まで行って相撲を研究し、
そこらの教授や研究家など足元に及ばないほど・・・のウチダテセンセと、
幼少時代、双葉山の「70連勝ならず!」の一番を目の前で見ていたという、
長年にわたる好角家の沢村田之助センセ(相撲の資料・蔵書もすごいの)。
それも大相撲と同じ、伝統文化の歌舞伎界に生きてる沢村センセだしね。
ほかの横綱審議委員の方々より「相撲LOVE♪」、一家言あるはずよ。

今回、「朝青龍のガッツポーズは許せない」と辛らつなお二方だが。
このお二方の意見には、やっぱり耳を傾けなければいけないとも思う。

そもそも、なぜガッツポーズはダメなのか?

神事だからとかなんとか言うけど。
「土俵の神様」がいるならば(花子はいると思ってます)、
「今は時代も変わったからな。朝青龍もやりすぎだが・・・しょうがねぇな。ヤンチャ横綱め。うふふ・・・」
と苦笑いしてるかもしれないって思うの。

その程度の話、って言っちゃったら乱暴過ぎるか?

私が酒で膿んだアタマで考えたのは・・・。

まずは「勝負師の美意識」「日本ならではの美徳」なんだよな。
ボクシングなんかだと、試合の後にお互いハグしあって、
相手をねぎらい、称え合うじゃない?
プロレスなんかもそうだけど。

相撲の場合はそれはない。その代わりに礼をする。
で、だ。
やはり相撲というのは、ひとりでは取れないのである。
(じゃなきゃまさにひとり相撲じゃ)
相手がいてこそ、いい勝負ができたのであり、
敗者がいてこその勝者なんである。
お互いに相手を慮る。敬意を表す。
今日の勝者は明日、敗者になるかもしれない。その逆も。
負ける悔しさを知っているからこそ、
勝つ喜びがある。

だから。

負けた悔しさも隠して、勝った喜びも隠す。
「男は黙ってサッポロビール」の世界なんである。
これぞ「勝負師ならではの美意識」なんだよね。

これって、一番かっこいいと思わない?

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高砂親方の娘が帰国子女で、このたび「帰国子女枠」で大学受験。
何校も合格して「全勝」に近いらしい。
「祥子ねぇちゃん・・・。同じところを受けた友達が不合格で、私、素直に、おおっぴらに喜べないの。どうしたらいい?」
って言ってたわ。
これぞ「勝者の気持ち」。

親方、あんたの弟子はわかってないけれど、娘はわかってるじゃないか!
娘の品格教育は・・・合格だぞ(笑)。

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そういや、「惻隠の情」なんて言葉、昔あったがねぇ・・・
そんな言葉の意味もわからない、
「見る側」の今の日本人の若者たちには、「日本人の美徳」なんてわからないだろうね。
実際、朝青龍ファンは若い子が多いらしい。
「なんでガッツポーズがいけないの?」って思ってる子が多かった。
・・・というのが、今日のラジオのアンケート集計結果でよくわかった。

私も千秋楽、あの優勝決定戦を館内で見ていたけど。
11000人の観客が大喜びで、みんなガッツポーズしてたわよ。
(花子もしたくらいだ)
あの国技館では、あの瞬間では、誰もが朝青龍のガッツポーズを受け入れていた。
・・・喜んでいたのである。
あーゆーのを体感しちゃうと、私も、
「別にガッツポーズ、いいじゃん? もうあまりガタガタ言うなよ~」って思っちゃってたんだよね。

だが。 今、冷静に考えてみる。

結論。
自然の発露、思わず握りこぶしを握ってしまったという「ガッツポーズ」はOK。不問。

両手を高々と突き上げたパフォーマンス的なガッツポーズはダメ。
ペナルティを与える。

 ということでどうだろうか、とガッツ石松に意見を求めたいところだ。