23 Feb怒涛の2週間でした。(*ちょっと内容追加)

いやぁ、確実に寿命が3年は縮まった気がする。
忙しかった・・・。
ご飯を食べる時間もなく、
生まれて初めて「生卵」を飲んで仕事したくらいだ(笑)。

朝青龍の電撃引退・・・。
で。
『オール讀物』(文藝春秋社)3月号から「相撲部屋のちゃんこ」をめぐる、
いろんな逸話などをまとめた連載が始まったんだが。
初回は「高砂部屋編」だったのですね。
校了前なので「まだ間に合う!」と、
朝青龍についてのエピソードを書き加えたり。
(今月号は直木賞受賞作品も掲載されていてお得! 是非買ってくださいな)

『Number』(同)でも、「疾風怒濤の朝青龍 7番勝負」
と題して、彼の11年間をだだだーっと書いてるので
立ち読みしてみてください。
ホント、題名どおりに「疾風怒濤で原稿書いた2週間」でした。

~~~

と、宣伝くさくなってしまったが。
朝青龍の喪失感は、これからじわじわ感じるのでしょうか。
いや。
人の心は移ろいやすく。
朝青龍のことなんて、そのうち忘れ去られてしまうのかねぇ・・・。

私はやっぱり「また会いたいヤツ」です。
今度は仕事抜きで、ね。

~~~

引退会見の日。
某元横綱から電話があった。
「もったいない。朝青龍の性格や今回の問題を措いておいても、
こんな辞め方は、本当にもったいないよ・・・」
としみじみ語っていた。普段はすっごく辛口なのに・・・。
先日、現役大関や元大関とも仕事で話す機会があったが、
口々に同じことを言っていた。

でも、某親方によると「今回の問題が真実かどうかだけでなく、
累積赤字・・・イエローカードがたまっての退場なんだ」って。
交通違反も、「酒酔い運転一発免許取り消し」だけでなく、
小さい違反で点数引かれて、累積で取り消しになる・・・確かに。

~~~

高砂親方の指導力や責任うんぬん「KY親方」などと言われているが。
たったひとつだけ、私が擁護できるとすれば。
今までも、さんざん陰に陽に朝青龍を庇ってきていたように思うんで・・・。
「情けない親方」「弟子に何もいえない師匠」と言われつつも、
かつての「サッカー仮病疑惑」の時など、
「最終的に弟子を庇えるのは、師匠しかいないだろ・・・」
と吐露していたのを思い出します。
それってのも、「横綱がいると部屋が儲かるから」なんて下世話な話ではなく。
(はっきり言って損することばかりでしたよ。今回も「非常口係」だし 苦笑)

私は、
「親方は『横綱』という地位にある弟子を、ひとりの人間として、男として『尊重』してるんだな」
と見ていたもんです。
そんな親方に、朝青龍も甘えていたのかもしれません。
ここらへんの按配が「師匠が舐められていた」などと揶揄されてしまう所以なのか?

ここ数年のうちでも朝青龍から進退問題の相談があったり、
今回のことでも、「オレ、どうしたらいいですか?」
と相談があったそうだ。
「自分で考えろ。それが横綱というもんだぞ」
としか言わないのが高砂親方です。
相撲協会内部でも、朝青龍に厳しい幹部、
そうじゃない幹部もいて。
親方の一存だけで「オレの弟子だから破門にします!」
とも、言わせてもらえず。
狭間に立って、その心労はいかほどだったか、とも思いを馳せるのです。
そして、今までさんざん庇ってくれてもいた師匠が、

「(朝)青龍、もうダメだぞ。今回は・・・」

との一言。
「初めて」聞く言葉に、さすがのドルジもすべてを悟ったようです。
私たちにはわからない、師弟関係。
師弟にしか通じ合わない、たった一言の重みが、そこにはあったのでしょう。
(=花子調べ)

~~~

引退会見の夜、「親方、お気楽焼き肉パーティ!」と報道された。
しかし。
突然の横綱の引退で動揺する若い衆や裏方を集めて、

「今まで朝青龍のためにいろいろとご苦労だった。朝青龍だけでなく、
お前たちもオレの大事な弟子だ。これからは自分の相撲のことだけを
考えて、尚一層頑張ってくれ」

との、事情説明・激励の会だったということ。
おかみさんは、
「マスコミの目もあるし、何もこの日にやらなくても」
と止めたそうだが、
部屋でピザなど取って準備しても、若い衆が結局は働くことになっちゃうし、
こそこそせずに、近所のいつもの焼き肉屋で・・・ってことだったそう。
実は近所に住む花子も、ちょっとだけ顔を出したのですが。
おかみさんが泣いてらっしゃった。

「だって・・・。みんなもまだ心の整理がつかないだろうに、
雰囲気が暗くならないように、冗談言って笑わせてくれて、
盛り上げてくれて・・・。みんなのそんな姿を見たら、涙出ちゃって・・・」

って。

それぞれの立場で、なかなか言えないこともある。
黙ってるほうが辛い・・・こともある。
そして。
「ひとつの事象」に対しても、それぞれの立場で、その受け取り方が違ってくる。
それはもちろん、朝青龍自身や親方、相撲協会側、
マスコミも、ファンも、アンチファンという立場でも。

余計な、瑣末なことかもしれないが、今回はちょっとだけ書かせていただいた。

  
     『続・親方はつらいよ』が書けるねぇ、なんて泣き笑いですわな。 

9 Responses to “怒涛の2週間でした。(*ちょっと内容追加)”

  1. きたほ より:

    1 ■しみじみ読ませていただきました。
    衝撃の電撃引退だったので、きっと花子さんもお忙しくされているのだろうと思っていました。お疲れさまです!記事は手にとってみたいと思います。

    暴力があったなかったの今回の件は、朝青龍関を一番に応援している私でさえ擁護するのが難しく感じられたことでした。
    …でも本当は、朝青龍ファンとしてはそれでも朝青龍という力士の相撲をもっと観たかったし、
    …本音は「…一応示談がついたんだしそれでお開きにしてほしい…」と声をあげたい気持ちが強かったです。

    でももし害を被った人がいたらと考えると、たかがファンの声と思いつつも、とてもそんなことは公言できなかったし、
    またもしそんなことを堂々と言うならば、「やっぱり朝青龍のファンは程度が悪い。朝青龍と同じで。」などど他の相撲ファンに思われるのではないか…なんてことまで心配してしまって…、
    引退会見を見るまで、結局どんなところでもどんな媒体でも、何も言えずただ見守っているだけでした。

    引退したということには馴れてきたと思います。でも横綱朝青龍がいない土俵が、いまだに想像がつきません。

    仕方なかった…けれど寂しいし、こんな終わりは悔しいです。
    誰もが認める横綱に…。心残りです。

  2. どす恋花子 より:

    2 ■Re:しみじみ読ませていただきました。
    >きたほさん

    コメントありがとうございます。
    ちょっと「DEEP」な話を追加させてもらいました。
    よかったら再度、読み直してみてください。

    ファン心理は本当によくわかります。
    私も彼の相撲は好き・・・だったし。
    昔も、お相撲さんが怪力ぶりを発揮して暴れた「武勇伝」ってたくさんありました。
    でも、今回は「武勇伝」にはなり得なかったんですね。

    マスコミはじめ、日本人たちがヒステリックで「余裕がない」ということでもあるのかな?
    一昔前は、噺家さんの愚行を笑い飛ばし、
    歌舞伎役者の遊びっぷりに目を細め、
    力士の豪快さに感嘆し。
    その異能ぶり、超人ぶりを楽しんでいたんですよね。

    そういう時代でもなくなった・・・のかな。
    というか、朝青龍は「下手打った」と思います。

    「自業自得」と言われたらそれまでだし。
    かく言う私も、未だ心の整理がついていない状態ですが。

    http://solotamo.sakura.ne.jp/dosu/

  3. ちゃる より:

    3 ■お疲れ様でした
    お疲れ様でした。

    相変わらず、泣かせますね。

  4. どす恋花子 より:

    4 ■Re:お疲れ様でした
    >ちゃるさん

    いやいや、ちゃるさんのこのたった一言のコメントに、あたしゃ泣けますわ。
    ・・・ありがとうございます。
    http://solotamo.sakura.ne.jp/dosu/

  5. おいちゃん より:

    5 ■辛口ですが
    剣が峰から、いや徳俵で残せて引退ですから

    本人親方にとっては万々歳でしょう。

    個人的には相当遅かったと思います。

    貴乃花の理事就任が引き金を引かせたのかも。

  6. ぼたん より:

    6 ■初めまして
    花子さんの記事、待ってました★
    全記事穴のあくほど読んでます。
    匂いはかいでないです。

    少々お目汚し失礼致します。

    私は朝青龍、大嫌いです(笑
    最初からそうだったわけではありません。
    やはりサッカー騒動以後、ああこの人はもうだめだ・・・と。
    何より土俵での「ダメ押し」を見てるとイライラしてしまって場所ごとに嫌いになっていきました。

    最後の最後、暴行事件でのテレビのインタビューに高校の恩師が
    「自分には『やっていない』とはっきり言った。やっていないのなら堂々としろと言った」
    と発言したのを観ました。

    示談書はある。協会には「覚えていない」。
    恩師には「やっていない」と?
    ふざけるなよオイ・・・と握りこぶしが・・・。

    でも私、気付いてました。
    初場所の後半から朝青龍の相撲がおとなしくなってたこと。
    中で決まることが多かったからかもしれませんが「ん?ダメ押ししないな・・・おとなしいぞ?」
    事件が発覚した時、これか、と思ったものでし
    た。
    まぁ嫌いといいつつ朝青龍をよく観てる自分がいるわけなんですが(笑)

    やはり横綱同士の相撲は毎回、「これだよ!」という取り組みを見せてくれましたよね。
    そういう意味では残念ですし、
    高砂親方や関係者のご苦労や朝青龍の側面も感じ入るものはありますが、
    「もうあんな横綱がいたことは忘れたい」
    というのが一相撲ファンとしての私の思いです。

    でもあの、花子さんの記事は更新いつも楽しみにしています!Number買うので生意気許してください!
    長文失礼致しました。

  7. どす恋花子 より:

    7 ■いやいや、何でも書いてください。
    >おいちゃんさん
    >ぼたんさん

    コメントありがとうございます。
    お気持ち書いてくださって、
    おっしゃるとおりです!
    (ぼたんさん、はじめまして!)

    私は、これでもちょっとした「立場」もあり、
    力士個人に対して「好き・嫌い」は公けにできず・・・。って大げさねぇ(笑)。

    やはり、彼に対してはいろんな想い、複雑な思いを抱いてもいます。
    相撲に限っては、面白かったけど。

    「あんた、横綱以前に社会人失格だから!」
    なんて気持ちも(?モゴモゴモゴ・・・

    今回、もし相撲協会の大アマの裁定で、
    「出場停止=前回のサッカー問題を上回る3場所 OR 年内出場停止?」
    なんて処分だったら・・・。
    結局は、朝青龍自身も変わらずに、
    その後も「同じようなことの繰り返し」が続き、
    さらに問題を起こしかねなかった・・・と思います。

    ・・・遅かれ早かれ、の次元ですね。

    人間の根本的な資質、誰が何を言おうが、
    規制しようが変わりません。

    今回は、私は「これでよかったのだ」と思えてもいます。
    いい「潮時」だったのかなぁ、とも考える今日、です。

    http://solotamo.sakura.ne.jp/dosu/

  8. シカ より:

    8 ■アレルギー
    花子さんがおっしゃる「武勇伝」にはなり得ない、平成の日本社会っていうのを寂しく思います。

    織田信長は日本人に最も愛されている武将ですが、もしこの平成の世に生きていたとしたら、どんな扱いを受けていたでしょう。

    他者に対してヒステリックなまでに潔癖。
    完全な人格しか許さず、何かアラを見つければ「アレルゲン」を感知した免疫細胞のように徹底攻撃。
    しかしその不必要に激しい攻撃によって、様々な不快症状に見舞われるのは「アレルゲン」でも「免疫細胞」でもなく、それらを擁する我が身です。
    際限なく抗体を作って攻撃していくうちに、何も食べられなくなり、無菌室から出られなくなってしまいます。

    停滞する日本のサッカー界に、いつまでたってもろくなストライカーが出てこないのも、変わり者は排除される偏狭な国柄のせいだと思います。
    チームプレイを考えるいい子しか育てようとしないのです。

    私はADHDなど軽度発達障害について勉強しているのですが、朝青龍など類稀な集中力を持つといわれる天才型のアスリートは、脳機能の特性という面から見て、十中八九その傾向があると推測しています。
    彼らは生まれながらに、人並み外れた動物的な勘や集中力、探究心に恵まれています。

    でもその天才脳ゆえに、生まれつき欠落している部分もあります。
    ひとたび何かに集中している時には、彼らの頭の中にはそれだけしか存在できません。
    勝負に集中している時に、土俵でバンザイをしてはいけない、ということを並行して思い留めることは、彼にはおそらく至難の業だと思います。

    同じ過ちを何度も繰り返すのは、反省していないためではなく、そうした脳の特性によることを、専門家ならば気付いているはずです。
    ただ大人のADHDへの無知や偏見がある世の中のお寒い現実を鑑みると、なかなか口に出せないのではないでしょうか。

    異質な者を糾弾し、差別し、排除する前に、別の視点を持つ幅が日本社会にあって欲しいと思っています。

  9. どす恋花子 より:

    9 ■Re:アレルギー
    >シカさん

    なるほど。
    これまた深いご見解をありがとうございます。
    そうか・・・そういう線(?)も考えられるんですね。

    実は私の身内にも軽度発達障害の子がいます。
    なんだか、納得できてうなずいてしまいました。

    以前、朝青龍にインタビューした時、
    「相撲を取る前は、『右手でちゃんと懸賞金を受け取ろう』と頭でわかってる。でも、いざ土俵に上がると相撲だけに集中していて、とっさに出てしまう。『懸賞金は右手で、右手で・・・』と考えながら相撲は取れないんですよ。花道を下がった時に、『ああ、今日もまたやっちゃった』と初めて気がつくんです」と言っていたのを思い出します。
    http://solotamo.sakura.ne.jp/dosu/

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