29 Sepコホン(咳・・・ね)、秋場所を終えまして。

「相撲ライターを標榜するなら、本場所中は毎日ブログをUpして現場の情報を伝えろ!」
と思う方もいるやもしれん。
すみません・・・私の存在価値は、その点において 

ま  っ  た  く  な  い   。

そんなご同輩には、新聞全紙を読んでいただき、
NHKの中継を目をさらにして見ていただきたい。

「自由人」人生41年の花子。
朝の通勤電車に乗るのが嫌で会社やめたくらいですから。
朝稽古の時間も満員電車の時間帯で嫌で嫌で、両国に住んじゃったくらいですから。

国技館まで徒歩7分でも、もう、15日間通うだけで疲労困憊。
力士はその上で相撲まで取るっちゅうんだから、それだけで改めて尊敬するわ。

仕事でパソコンに向う以外、字は書きたくない心境。蒙御免。
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「今場所も夜の本場所(酒です)全勝よ!」
なんて今までは言っていたわ・・・。
白鵬並みに「双葉山を目指します!(くどいが、夜の本場所ね)」ってつもりで。

最初のうちはね、元気なんですよ。肝臓も。

「いくらでも飲めるなぁ。調子いいぞぉ。『いまだ木鶏足りえず』って、そろそろ花子、酒豪界の木鶏になっちゃうんじゃないの? だはははは」

って思ってたけど。
ダメだねぇ。稽古はじゅうぶんなんだけどなぁ。

イマダモッケイタリエズ・・・白鵬、一緒に頑張ろうな。(?)

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朝青龍が優勝。
優勝決定戦の前。
久しぶりに、支度部屋から花道に出て気合いを高めて、土俵にひとり進んでゆく・・・
彼の姿を凝視してみた。
俯瞰で見る。

館内は沸きに沸き、すごい歓声の大舞台のなか、花道を突き進んでいく。
土俵に立つ朝青龍。
花道で見守っている付き人たちと「きっと彼らのあいだでしかわからない、通じない」であろう、
「目線」で確かに「言葉」を交わし・・・最後まで気を送りあい、力を込めて・・・

「おっしゃ、行くぞ!」
「見ててくれよ!!」

「行ってらっしゃい!」
「見てますよ」

  ・・・・・・・・「オレダイジョウブカナ?」「ダイジョウブデスヨゼッタイニ」

って、声なき声が聞こえる気がした。

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付き人君たちの後ろで、背伸びしながら朝青龍を見ていて。

「嗚呼。土俵では、みんな孤独なんだなぁ」と改めて思った。

「戦う男・・・戦場に向う男」の背中の、その重み。
悲壮感じゃないな、これ。
孤独感・・・う~ん。なんだろ。
ライターなのに言葉に出来ない「百円ライター」・・・。

なんだか、涙が出てしまったの。とにかく「戦う男」というものを再認識した。

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そんな話をたまたまして。
「それはもちろん朝青龍だけじゃない。みんなそうなんだよ」って高砂親方に言われてね。

今日も一緒に飲んだ古株力士に、
「オレも初めて(某)横綱の付け人して花道についた時、震えました。すごいっすよ。あの気迫と集中力は。何かが乗り移ってる感じっすよ。今でも忘れられません」

って。
そうだろうなぁ。うん。

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オマケ秘話。

優勝旗を、師匠である高砂親方が朝青龍に授与。
旗を受け渡されるその瞬間、人にはわからないように、朝青龍は親方の手をギュッと握ってきたって。

 
   こんなところ・・・やっぱりかわいいんだよな、朝青龍。

  戦う男たちを真近で見ることの出来る仕事・・・改めて感謝するわ。
  (あたしゃオンナでよかったばい)。