08 Sep理事長の笑顔と親方の涙。

今日の相撲担当記者たちは、本当に朝から忙しい日だったみたい。
花子は銀行行ったり写真を印刷に行ったり。
駅でちょうど某親方に会って「あれ?評議会、今終わったの?」ってことで。
ちょっくら国技館に行ってみたら、ちょうど「理事長辞任会見」が始まるところだった。
グッドタイミング。
「大相撲史上歴史的瞬間だわよ。見ておこう」
と、買い物袋提げたまま見守る私。
「美味しいところだけ来るねぇ、花子さんは!」
と、すでにボロボロの記者さんたちに軽くイヤミを言われ。

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会見前の理事長は、某親方と談笑していた。
今までに見たことの無いような笑顔だった。
会見では、本当にスッキリした顔でさばさば。
お風呂上りみたいなさわやかな顔だった。
(サウナの後みたい?)
肩の荷をやっと下ろした、という感じね。
腹をくくったり、大きな決断をした後の人間って、
時にこうなるものよな。

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その後の大西先生(慶大教授で日本アンチドーピング機構だかなんだかの先生。再発防止検討委員会の委員)の会見では、

本当にわかりやすく丁寧に今までの経緯・状況を順を追って説明してくれ、
一同、感心。説得力抜群。
聞き惚れたわよ、花子。
「頭のいい人の話はやはり違う。…親方たちとはまるで違うよ。こりゃぐうの音も出ない」
とは記者の弁。
露鵬は「主流煙(注:副流煙の値ではない)を吸った場合の数値=尿1ccに15ナノグラム、その5倍の数値」「白露山は10倍」だったんだと。
もうどうしようもない事実。
副流煙の可能性だとか鎮痛剤の成分がどうとか言うのが、
チャンチャラおかしいってことがおバカな花子でもわかった。
陰謀説なんてもってのほか。
露鵬側が発言していた「いいがかり」に近い話も一笑に付すわけでなく、ひとつひとつ冷静に事実だけで答えていた大西先生。
「いい先生を外部委員にしたよなあ」と、賞賛の声もちらほら。

たぶん、それまでは親方たちを通じて先生の話を聞いていただけの理事長。

「弟子を信じる。海外の別のところでも科捜研でも、とことん検査をすればいい」
なんて言ってたけれど、今日の会見ではほとんど「前言撤回」状態。
報道陣が拍子抜けするほど素直に非を認めていた=で、辞任。
今日、会見前に大西先生の報告を直に聞き、あまりの揺ぎ無い事実とその正当性、正確性に、さすがに土俵を割った=観念したんだろう。
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それまで理事長以上に「弟子を信じる!」と、

現役時代の相撲のように鼻息粗く、
弁護士同伴で会見まで開き、報道陣にも楯突くほどの勢いだった大嶽親方でしたが。
「かくかくしかじかで露鵬は解雇処分です」と聞いた大嶽親方は、
そのとたんに目を真っ赤にし、部屋に籠もってしまったらしい。
とことん信じて庇っていた弟子に裏切られたショックは……計り知れません。
男気のある人だから、自分の言動も恥ずかしく思って「俺も辞める」なんて言い出さなきゃいいけどなぁ。

  
  会見での北の湖さんを見つめてたら、なんだか涙が出た花子でした。
  6年半、お疲れ様でした。

  いろいろ言われてしまいましたが、口下手で相撲一筋の真面目な 、
  自分なりに哲学も持ってる人だったのだよな。
  
  同じサウナで以前、よく会ったのだけれど。もちろん入り口で、ですが(笑)。
   「これからはまた、ゆっくりサウナ三昧してください。
   私が男だったら背中を流してあげたいところだ」
 
     と思うのであります。