23 Novかつての「若い衆」たちのこぼればなし。

写真は一切本文とは関係なく。(貧弱な)イメージ映像(笑)。

深夜に原稿を書いていて、「あ。これ、Xちゃんに今すぐ伝えておこ」と思った。

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大学出身の元力士・Z君についての原稿ね。
Z君は、現在、古巣の大学相撲部でコーチをしている。
「不思議にオレが現役時代にXさんに言われていたことを、
今、相撲部員たちに言ってるんスよねぇ・・・」
と。

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相撲の稽古を実際に見たヒトじゃないと、ピンと来ないかもしれないが。
「ぶつかり稽古」というものがある。
簡単に説明すると、「さあ来い!」と腕を広げて胸を出し、
相手がぶつかってくるのを受け止めるA。
ぶつかっていく力士Bは、渾身の力を込めてAを土俵の外まで押し出す。
Aは土俵際ねばって、押し出されないようにこらえ・・・
これを何回か繰り返し、Bは息も絶え絶え。
受け止める側のAも時には体を痛めたり、かなりの衝撃。
いつしか受け止める側には「ぶつかりだこ」というコブのようなタコができちゃうくらい、
ハードでもある。
あまりにBが辛そうだと、ついついA側としては「力を緩める」というか・・・
ちょっと同情心も沸いて、土俵際であえて粘らずに、
そのままス~ッと押し出されてあげたりも。
これって「お約束」のようでもあり。

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Z君が現役時代、兄弟子のX君に言われてたこと、というのは。

「お前な(A)! ぶつかる方(B)は『強くなりたい!』ってひーひーやってるんだよ! 
お前がそこで力を抜いて楽させてやるってことは、Bの邪魔をすることになるんだ。
足を引張ることになるんだよ! お前は甘いだよ! 粘れ! 押し出されるな! 
それがBのためにもなるんだぞ。もう一丁!」。

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「ねぇねぇ、X君。Z君が言ってたよ。
あんたがかつて言ってたセリフを、
今、学生に同じように言ってるって気がついたんだってよ~」

「・・・。マジっすか。オレ、ちょっと今、涙出ました・・・。すげぇうれしい。
Zには本当に最後の最後までガッツリやってたから。煙たがられてると思ってたし。
オレ、相撲弱かったけど若いヤツラにはうるさい兄弟子だったし。
オレの言葉を忘れないでいてくれて心に残ってたんだって、すげぇ感動っすよ・・・」

「うん。やっぱり、あんたみたいな『叩き上げ』の発することって、
頭で考えて出るもんじゃないし(笑)。
心・体から滲み出る言葉だから。きっと説得力あるのかも。
本能で出る飾らない言葉だもんね。
私も彼の話を聞いてて感じ入っちゃった。だからちょっと電話してみた」

「・・・(ズズズ~ 鼻水をすする音=感激屋さんのX君)」。

   私だけの中に留めておかないで、深夜だけどX君に電話してよかった。

  些細なことでも、ヒトによっては「すっごい大きな感動」にもなるんだね。
 ・・・別に言わなきゃ言わないでもすむようなことだけど。

  「大きなお世話」もバカにできんな。 ・・・って相手にもよるが(笑)。