28 Oct3年先の稽古。

本当にご無沙汰です。
・・・生きてます、どす恋花子です。

いやぁ。
ここ数ヶ月、今までになく忙しく。
以前、タレントのベッキーちゃんをインタビューした時に、
「忙しいという言葉は使いません!『忙』という字は
『心を亡くす』と書きますから。私は『充実してる』というようにしているんです!」
って。
前向きでいいわね〜そうよねそうよね〜ホントにね〜と思ってましたが。

まさに、ベッキーちゃんのおっしゃる通り!(笑)
この数ヶ月「心」を「亡くして」おりましたわよ。
ブログネタにも事欠かない毎日だったのに、
とりあえずは原稿優先。

〜〜〜

本2冊を同時進行で進めていて。
どうにか山を越えました。

でもね。
自分を見つめ直すことにもなったのですわ。

疲れ果てていた後半戦=相撲でいえば14日目くらい。

「5人の大関アンケートインタビュー。まとめるの、1人30分でできるのがわかったので、
今日はもう寝るわぃ」

な〜んて、気を許してる同業者の、
一応(これでも)尊敬してる「大先輩」に話したら、諫められた。

「もっと丁寧に仕事しろ!」と。

ガッツーン。張り手一発状態。そうなんだよな。
けして「手を抜いてる」つもりもないけれど、
どこかでうま〜く「省エネ」してる自分に気づいてしまった。
「これでとりあえずは及第点もらえるだろう。充分よね」と。

昔は違ったわ。

「もっともっと!」と、ギリギリまで力入れて(時に空振りでも)やってたよな。
人の見てないところで、「稽古」してたよな〜と思う。

横綱大関ともなると、若い頃にがむしゃらに稽古する時期を経て、
今の地位を築いている。
ここまでくれば、自分なりの稽古のペースや調整法を知っている。
昔ほどの稽古量は必要ない、という意見もあり。
逆に、「栃若なんて、横綱になってもすごい稽古をしていたぞ! だからこそあそこまでに(略)」との話も。
いや。自分はもちろん横綱大関でもない。
「お相撲さんたちのふんどしを借りている、一介のライターで。だからこそ、彼らたちの傍で『稽古』積ませてもらわないといけない。私にとって本場所の土俵にあたる『原稿』で、その成果を見せないといけない立場なんだ」
と今更ながら思う。

「3年先の稽古」を、私はまったくしていない。
力士ももちろん、稽古不足は自信を持って土俵に上がれない。
私の場合、観客は「読者の皆さん」なんだ。

今の私は、大嫌いな技「はたき込み」「引き落とし」、立ち合い変化に走っているのかも、
と反省する。

稽古の貯金を使い果たす前に(もうないか?)今一度、ふんどし締め直さなきゃね。

がっぷり四つの大相撲を、またいずれ。

〜〜〜〜

写真は、今発売中の『オール讀物』11月号。
2年にわたり連載していた「ちゃんこ百景」の、最終回。
題名を「貴乃花、名横綱の美学」と編集部が銘打ってくれたようです。

時に賛否両論をもたらす貴乃花親方ですが、本当に真摯で相撲に一途なその「生き方」は、
尊敬に値します。

インタビューをして心が洗われ、テープ起こしをしながらも改めて感動し、
興奮しながら原稿を書いたくらい。

よろしかったら。立ち読みでも。

http://www.bunshun.co.jp/mag/ooruyomimono/